セーターのお話

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セーターってどのようなイメージがありますか? 暖かい、素朴、毛玉、愛情、チクチク・・・。
最近は化学繊維等の発達により、軽くて丈夫、薄くて暖かいものが多くなりました。しかし、セー
ターには他の素材にない、着る人への優しさや思いやり、作り手の愛情や願いを伝えることが出来
るのです。
 セーターは冬の防寒着であることは言うまでもありませんが、今と昔では 
 少し違うかもしれませんね。国によっては未だに伝統的なセーターが編ま 
 れ、利用されている地域もまだまだあるようです。おしゃれなセーターも 
 いいけれど、ゴツイセーターってのも一種の憧れすらあります。そのゴツ 
 イセーターたちはやはり仕事着としての大きな役割がありました。寒風と 
 水から着ている者を守るということです。その点、フィッシャーマンセー 
 ターは代表的なものです。そのフィッシャーマンセーターの中でも私たち 
 が耳にするのはやはりアランセーターが代表的ですね。しかし、これ以外 
 にもガーンジーセーターやフェアアイルなどもあります。そしてフェアア 
 イルに至っては長い歴史の中で、海を越えてカナダにまで伝えられ、その 
 地で独自のデザインや編み方が生まれました。それが、カウチンセーター 
 となったとの説もあります。実際古いカウチンセーターのデザインにはフ 
 ェアアイル柄が多数残っています。さて、そこで、有名なセーターたちの 
 特徴と簡単な歴史などのお話をしてみましょう。

 

ガーンジーセーター

ガーンジーはイギリス海峡南部、フランスとノルマンディー半島の西方に点在するチャネル諸島の
ひとつです。ガーンジセーターはそこで生まれ、イギリスのフィッシャーマンたちの仕事着として
の役割を果たしています。
素材となるウールはスケイルと呼ばれるウロコ状のギザギザが付いており、それが互いに絡み合っ
てその間に空気を保つので、保温効果がとても高いのです。それに未脱脂であるため、防水性も高
く、氷のような波しぶきをはじいてくれます。更にガーンジーセーターは動きやすくするための工
夫が随所にみられ、例えば脇の下に付けられた菱形のたっぷりしたマチです。多くのガーンジーセ
ーターは風を通さないように、がっちりと身体にフィットするように作られています。そのため、
腕を持ち上げやすくするためには袖下のマチが必要なのです。袖下は丸編みになっていて、襟は立
ち襟、そして肩線の間にも、三角形の小さなマチが編み付けられています。裾はズボンの中に入れ
やすいように表編みで薄く編まれています。
動きやすさ、仕事着としてのラフさを追求して、昔の人たちが考え出した素晴らしいアイデアです。
ガーンジー模様の特徴は、表メリヤス地に主に裏編みで模様がつけられていることです。錨、網、
稲妻、ダイヤモンド、横木、旗、浜から家へと続く階段、ヘリンボーン(ニシンの骨)など、漁師
の生活に関係した模様がたくさん作り出されています。個々の家族や村、地方により、模様も独自
のパターンとさまざまな組み合わせをもっています。

アランセーター

アランセーターは今からおよそ500年前につくられたと言われ、そのアラン模様はそれぞれの家に
よって独特の模様と配列をもっています。それらは親から子へと伝承され、編み継がれてきました。
ケーブルや縄の模様は漁師たちが使うロープを表し、大漁を願う意で、命綱ともいわれています。ダ
イヤモンドは成功と富を象徴し、三位一体はキリスト教の原理を示し、ハニカム(蜂の巣)は骨の折
れる仕事に対する報酬をあらわします。生命の木は長命と丈夫な子供たちが生まれることを願い、ノ
ットは結び目を意味し、その形は木イチゴの実を表しています。ジグザグは沿岸のくねくねとした崖
っぷちの道を、そして人生のはしごは永遠の幸福に向かって、人々が登ると考えられるはしごの縦棒
を表します。

昔のアランセーターはガーンジーセーターと同じように、総模様ではなくて、バストからやや下は、
メリヤス編みになっていました。裾をズボンの中に入れて着るためです。襟はスタンドネック、肩に
は3つボタンが付き、袖は編み出し袖です。もともと島民の普段着兼、仕事着なので、荒海で漁をす
る人たちの寒さを防ぎ、雨や激しい波しぶきや風から身を守るために、丈夫で保温性、防水性に富ん
でいます。昔は鷲鳥の羽根の軸を使って、丸編みにしていましたが、最近は全て平編みになっていま
す。糸は天然の油脂を残したオイル系でしたが、現在はコストの関係で、本土で量産される糸を使っ
ています。
容赦なく吹き抜ける風は、高い木の生長をこばみ、荒れ狂う大波は白い飛沫をあげ、岩にぶつかりま
す。厳しい環境に生きる島の人々を包むアランセーターは地厚に、風がはいらないようにするため、
目を交差させて編まれ、多くの祈りをそのひと目一段に込めながら、つくられたのです。古いアラン
セーターの素朴さの中に生きる仕事着としての美しさが、私たちの胸を強く打ちます。

フェアアイルセーター

もうしばらくお待ちください。

 

カウチンセーター

カウチンと言う名はカナダのバンクーバー島のカウチン地域に済むカナダ先住民で、沿岸セーリッシ
ュ語族のカウチン部族に由来します。古くからこの地域に住み、狩猟生活を営んでいた沿岸セーリッ
シュ族は、その代わりに、語り継がれた民話や、日常のさまざまを盛り込んだ、象徴性に富む、素晴
らしい民族絵画やトーテムポールなどの伝統工芸の分野で、非常に優れた文化を持っています。カウ
チンセーターも撥水性と防寒性に優れた冬の実用的なアウトドアウェアとして、カウチン部族が誇る
伝統工芸のひとつです。
カウチン地域はカウチン湖から流れるカウチン川が、カナダ本土とジョージア海峡につながるカウチ
ン湾にそそぎ込む流域、東西80キロ、南北20キロほどの一帯で、バンクーバー島の南端にある、
ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアから、北へ車で約1時間の距離にあります。かつて
はカウチン湾を囲む山々の岩の上に見張りが立ち、のろしを焚いて湾内に入る侵入者の警戒に当たっ
たといい、穏やかな湾には、カヌーに乗ったセーリッシュ族が行き来していたことでしょう。

カウチンセーターの特徴のひとつに、まず材料となる撚りのない糸が上げられます。それからもうひ
とつの大きな特徴としてその編み込み方法です。裏に渡る糸をからませながら編むこの編み方は、裏
の糸が引っかかることなく、編み地もかなり厚地になるため、狩猟に出かける男たちの労働着として
ピッタリでした。その多くは表側だけを見て編む、能率的な丸編みで編まれています。また、カウチ
ンセーターには様々なデザインがあります。それらのデザインにはたくさんの伝説や言い伝えがあり
ます。これらの紹介も徐々にしていきますね。

左のマークはシェットランドの
伝統的なニットを世界中に伝え
るシェットランド羊毛製品輸出
商組合の信頼マークです。

シェットランド諸島はイギリス
の北に点在する島々です。

アルパカってどんな動物?

右の写真がアルパカです。アルパカは南米のペルーを中心にアンデスの
山岳地帯、海抜3650メートル以上の高地に限り生息しているラクダ
科=ラマ属の動物です。その毛はたいへん柔らかく、絹状の光沢、暖か
さ、軽さ、なめらかな感触など、どの獣毛にも勝るとも劣らないもので
す。アルパカの毛の刈り入れは10月頃に行います。毛糸用には繊維を
長くし、2年に1回の割合で刈り入れた毛を使用しています。毛の長さ
は大人で15センチくらいですね。

 

セーターのお手入れ方法

保管・・・当店のセーターは天然素材ばかりなので、虫には大変好かれています。
     保管の際は防虫剤は必ず使用して下さい。それ以外ではあまり神経質に
     なる必要はありません。

洗濯・・・基本はドライクリーニングです。洗わないことがセーターにとって一番
     ですが、そうもいきませんね。自宅で洗いたいとお考えの場合はウール
     専用の洗剤を使って洗い桶などで押し洗いして下さい。この時、決して
     もみ洗いをしてはいけません。もんだりするとその部分がフエルト化し
     毛糸が死にます。水分は絞らずに乾いたバスタオルなどに挟んで水気を
     とってから、日陰で平干しをして下さい。セーターは大切にすれば10
     年、20年変わることなく着ることが出来ます。

ノルディック、アイスランド、カシミア、ヨークセーター等々まだまだ、たくさんのお話が
あります。徐々にこのコーナーも充実させていきますので、時々のぞいて見て下さい。

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